小学校6年のときに 5年の横田明久くんと
瀧宮神社の縁の下で 蚊に食われながら採取し、研究しました。
最初は、アリンコを捕まえ すり鉢状の巣の中へ
なんどもなんども入れた。まさに、残酷物語でしたが、
夏休みの1研究で この地域の1等賞になりました。
「アリジゴクの研究」は、だれもやったことのない
比較対象のない研究と言われました。
こいつのすごいのは、死んだまねするのです。
巣の中に落ちてくる昆虫が、動かないものだと・・・ 食べない。
そくざに 跳ね上げて 巣の外に出してしまいます。
まちがって、隣の巣に落ちたとき 食べられない防衛策だったのです。
アリジゴクは、ウスバカゲロウの幼虫(ウスバカ ハゲロウ では、ありません)で、
砂の中にすり鉢状の巣を作り、アリなどの小さな昆虫を砂を跳ね上げ、巣の中心部に落として頑強な牙で捕まえる。地中に引き込み動かなくなるまで待つ。
2本の牙を使い 空中に獲物をまわしながら 食事している姿は、みごとです。
この牙、クワガタムシと違うのは、中空になっていること。
消化液を獲物に流し込み こんどは、反対に吸い込む。
カラカラになった亡骸は、ヒョィと 巣から外へ
1番でかいのは、カマドウマも 食べた。
巣はアリジゴクが後ずさりしながら土に潜って作りますが、その大きさは成長段階によって異なります。2・3年も地中にいることを このごろ知りました。
1番早く作るやつは、15分で 完成した。
巣を作る場所は雨の当たらない乾燥した砂地。オーストラリアでは、原野でも観察できました。
日本では「蟻地獄」と呼ばれますが、西洋でも「ant lion」と呼ばれているようです。
成虫になると「ウスバカゲロウ」というトンボによく似た姿の昆虫に変身します。
しかし、トンボのような 飛行ではなく まさにおどろくほど優雅に または、妖艶に 飛びます。
ウスバカゲロウの仲間は夜行性で触覚が長く、
トンボに比べて羽がとても薄くて幅広いので簡単に区別することができます。
アリジゴクの生態は、よく研究されていますが、成虫のウスバカゲロウについては、
何を食べているのかもわからない、あまり研究されていません。
その理由は夜行性で、姿が見つけにくく、飼育が難しいことにあるようです。
ウスバカゲロウの仲間は世界に1900種類ほど生息していますが、熱帯や亜熱帯に集中し、日本には17種類しかいません。
アリジゴクというとすべてすり鉢状の巣を作るものと思いますが、17種類の中にはすり鉢状の巣を作るもののほかに、ただ砂地に潜んで獲物を待ち伏せるクモみたいなものもいると聞きます。
しかし、出会ったことありません。
飼育が難しく、卵の採集もとても難しいそうです。
アリジゴクは砂の中に繭を作って
さなぎになり、羽化すると土からはい出て成虫になりますが、
この時初め「てうんこ」を します。
このうんこはとてもつやつやして硬く宝石のようだとききますが
見たことがありません。小学校のときも みつけらませんでした。
うんこをしない訳は、食べ物の食べ方にあります。
小さな昆虫などを捕まえて食べますが、体液を吸って成長するため消化器官の中にほとんど不消化物が残らないので頻繁にうんこをする必要がないということです。
ちなみに獲物が少なくておなかがすくと不消化物が少ないので、ぷっくりとしたおなかは縦に縮んでとても小さくなります。 3ヶ月も、何もたべないことも あるようです。そのあいだ
ずっと、口を開けたまま 空を 見ている 彼は、なにを考えていたのだろう?
不思議な生き物です。
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